書籍紹介 七つの会議 池井戸潤

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『七つの会議』あらすじ・感想・考察(ネタバレなし)|「居眠り八角」が知る会社の秘密【池井戸潤】

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結論:『七つの会議』は、中堅電機メーカー・東京建電を舞台に、ある不正をめぐる人々の姿を描いた連作形式の群像劇です。社内で「居眠り八角」と呼ばれる万年係長が、実は会社の秘密を知る人物だった。章ごとに主人公が変わり、少しずつ不正の全体像が浮かび上がっていく構成が見事な、池井戸作品の中でも異色の一冊です。

  • こんな人におすすめ:謎が少しずつ明らかになるミステリー仕立ての物語が好きな人/会社員として組織の論理に悩んだことがある人
  • 読みやすさ:章ごとに視点が変わる連作形式で、一章ずつ区切って読みやすい

※この記事では、結末には触れずに紹介します。

『七つの会議』の基本情報

著者 池井戸潤(1963年生まれ。元銀行員で、1998年『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー)
刊行 日本経済新聞出版社(単行本 2012年11月)/集英社文庫(2016年2月)
初出 『日本経済新聞』電子版 2011年5月〜2012年5月
構成 連載に書き下ろし1話を加えた全8話の連作
映像化 2013年にNHKでドラマ化、2019年に野村萬斎主演で映画化

『七つの会議』の登場人物一覧

  • 八角民夫:営業第一課の万年係長。「居眠り八角」と呼ばれる
  • 原島万二:営業第二課の課長
  • 坂戸宣彦:営業第一課の課長。若手のエース
  • 北川誠:営業部長。社内の絶対的な権力者
  • 新田雄介:経理課の課長代理
  • 宮野和広:東京建電の社長
  • 佐野健一郎:カスタマー室長

『七つの会議』のあらすじ(ネタバレなし)

中堅電機メーカーの東京建電。営業第一課には、会議中も居眠りばかりしている万年係長・八角民夫がいました。

ある日、若手のエースとして期待されていた課長の坂戸が、八角からパワハラで訴えられ、突然の人事異動となります。社内の誰もが首をかしげる、不可解な処分でした。

なぜ坂戸は処分されたのか。そして、八角はいったい何者なのか。社内のさまざまな立場の社員たちの視点から、会社に隠されたある秘密が少しずつ明らかになっていきます。

『七つの会議』の読みどころ(ネタバレなし)

1. 章ごとに主人公が変わる構成

営業、経理、カスタマー室など、章ごとに違う社員が主人公になります。それぞれの立場から見えるものが少しずつつながり、会社全体の姿が浮かび上がっていく構成が見事です。

2. 「居眠り八角」の正体

一見やる気のない万年係長の八角が、物語が進むにつれて存在感を増していきます。彼が何を知っていて、なぜそう振る舞うのかが、物語を引っぱる大きな謎です。

3. 組織の中の「正しさ」

数字のプレッシャー、上司の命令、保身。会社員なら誰もが感じたことのある葛藤が描かれます。組織の一員として何を守るべきかを問いかける作品です。

ドラマ版・映画版『七つの会議』のキャストと原作との違い

本作は2013年にNHKの土曜ドラマで東山紀之主演、2019年に野村萬斎主演で映画化されました。

主なキャスト

八角民夫 野村萬斎(映画版)/吉田鋼太郎(ドラマ版)
原島万二 及川光博(映画版)/東山紀之(ドラマ版)
北川誠 香川照之(映画版)/石橋凌(ドラマ版)
坂戸宣彦 片岡愛之助(映画版)/眞島秀和(ドラマ版)
宮野和広 長塚京三(ドラマ版)

原作との違い

  • NHKのドラマ版は、原作で章ごとに主人公が変わる構成を、営業課長の原島を主人公に据えた形に再構成しています。
  • 映画版は、原作で「居眠り八角」と呼ばれる八角を主人公とし、野村萬斎が演じました。
  • 原作の親会社「ソニック」は、ドラマ版では「フロンティア」、映画版では「ゼノックス」に名前が変わっています。

『七つの会議』の感想・評判(読者の口コミ傾向)

群像劇という池井戸作品の中では珍しい構成で、ミステリーのように楽しめるという感想が多く見られます。

よく見られる高評価の声

  • 章ごとに視点が変わり、少しずつ真相が見えてくる構成が面白いという声が多い
  • 会社員として共感できる場面が多く、身につまされたという感想が目立つ
  • 八角という人物の魅力に引き込まれたという意見も多い

気になる点として挙がる声

  • 主人公が章ごとに変わるため、感情移入しにくかったという声がある
  • 半沢直樹シリーズのような痛快さを期待すると、雰囲気が違うと感じた人もいる

※読書メーター・Amazonなどに寄せられた読者レビューの傾向を、当サイトで要約したものです(2026年10月時点)。

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参考・出典

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