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結論:『N』は、全6章をどの順番で読んでもいいという、実験的な連作短編集です。読む順番によって物語の受け止め方が変わり、その組み合わせは720通り。どの章から読み始めても、最後には一つの長編として物語がつながります。自分だけの読書体験ができる、道尾秀介さんならではの仕掛けに満ちた一冊です。
- こんな人におすすめ:今までにない読書体験をしたい人/短編を少しずつ読み進めたい人
- 読み方のコツ:目次を見て、気になったタイトルの章から直感で読むのがおすすめ
※この記事では、結末には触れずに紹介します。
『N』の基本情報
| 著者 | 道尾秀介(1975年生まれ、兵庫県出身。2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。『月と蟹』で第144回直木賞) |
|---|---|
| 刊行 | 集英社(単行本 2021年10月)/集英社文庫(2024年6月) |
| 収録 | 「笑わない少女の死」「落ちない魔球と鳥」「飛べない雄蜂の噓」「眠らない刑事と犬」「名のない毒液と花」「消えない硝子の星」の6章 |
| 関連作 | 読む順番で結末まで変わる『I』(続く試み) |
『N』の登場人物一覧
- 各章の主人公:理科教師、高校生、英語教師、侵入者、看護師、女性刑事など、章ごとに異なる人物
『N』のあらすじ(ネタバレなし)
『N』は、6つの章からなる連作短編集です。それぞれの章は独立した物語として読むことができ、主人公も章ごとに異なります。
「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師、高校生、英語教師、侵入者、看護師、女性刑事。6つの物語の主人公たちは、どこかでつながり合っています。
どの章から読み始めてもかまいません。読む順番によって、登場人物や出来事の見え方が変わり、自分だけの物語ができあがっていきます。
『N』の読みどころ(ネタバレなし)
1. 720通りの読み方
6つの章の並べ方は全部で720通り。読む順番によって、ある人物の印象や、物語の結末から受ける感じ方が変わっていきます。
2. どこから読んでも長編になる
どの章から読み始めても、すべてを読み終えたときには一つの長編として物語がつながります。その構成の巧みさに驚かされます。
3. 誰かと読み比べる楽しさ
読んだ順番が違う人と感想を話すと、同じ本なのにまったく違う印象を持っていることに気づきます。読書会にもぴったりの作品です。
『N』の感想・評判(読者の口コミ傾向)
読む順番を自分で選ぶという新しい仕掛けが話題になり、テレビ番組でも取り上げられた作品です。
よく見られる高評価の声
- 読む順番を選ぶという体験が新鮮で楽しかったという声が多い
- すべてを読み終えたときに物語がつながる構成に感動したという感想が目立つ
- ほかの人がどの順番で読んだのか聞いてみたくなるという意見もある
気になる点として挙がる声
- 仕掛けは面白いが、一つ一つの物語の印象が薄く感じたという声がある
- どの順番で読めばいいのか迷ってしまったと感じた人もいる
※読書メーター・Amazonなどに寄せられた読者レビューの傾向を、当サイトで要約したものです(2026年10月時点)。
『N』を読んだ人におすすめの道尾秀介作品
『向日葵の咲かない夏』夏休み前日に消えたS君の死体。読者を惑わせる問題作
『月と蟹』直木賞受賞作。少年たちの願い事遊び「ヤドカミ様」
『カラスの親指』詐欺師コンビと奇妙な仲間たちの、闇金への復讐劇
『光媒の花』山本周五郎賞受賞。絶望から希望へ、6つの物語の連なり
『シャドウ』本格ミステリ大賞受賞。母を亡くした少年と家族を襲う異変
『龍神の雨』大藪春彦賞受賞。継父に苦しむ二組のきょうだいの物語
『球体の蛇』幼なじみの死の秘密を抱えた青年と、三人の女性の物語
『貘の檻』信州の寒村を舞台に、父の失踪と殺人事件の謎に迫る
『いけない』各章の最後の写真で真相が分かる体験型ミステリー